ポート・GPIO
信号を出力する場合の使い方
信号を出力する場合は、出力部が“H”か“L”の信号を出力します。
この際、出力部が出力する“H”か“L”の信号は入力部にも入力されますが、
デジタル信号なので制御部で受け付けなければ何の問題も生じません。
最近のマイコンの入力部は、マスクをかけられる構成をしており、
入力部で受け付けなくするということもできます。
これについては後ほど説明します。
VOL vs. IOLおよび(VDD-VOH) vs. IOH
では、出力部はどのくらいの出力能力を持っているのでしょうか?
ここでラピステクノロジーのマイコンML62Q1000シリーズのデータシートを見てみましょう。
VOL(Voltage Output Low)とはIOLを流し込んだ場合でも、出力が“L”を保証できる電圧範囲です。
IOL(Intensity of current Output Low)は “L”を出力するNMOSに流し込む電流のことです。
VOH(Voltage Output High)とはIOHを流し込んだ場合でも、出力が“H”を保証できる電圧範囲です。
IOH(Intensity of current Output High)は“H”を出力するPMOSから流れ出る電流のことです。
VDDはマイコンの電源電圧です。
このVOL vs. IOL特性は何を示しているのでしょうか?
VOL/IOLはVOL vs. IOL特性の傾きを意味し、オームの法則により、
出力部のNMOSのON抵抗の計算式となります。つまりは、NMOSの出力能力を示しています。
逆に(VDD-VOH)/IOHはPMOSの出力能力を示しています。
ちなみに、他にどんなものが接続されるかわからないので、
VOLやVDD-VOHはできるだけ小さくなるように設計されます。
これは、外に接続された部品のVIL・VIHとの関係が、
VOL<VILおよびVOH>VIHとなる必要があるためです。
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