ポート・GPIO

ポート・GPIOの構成

GPIO(General-purpose input/output:汎用ポート,以下ポート)は,以前I/Oで説明した
マイコンの入出力端子のことで,外部に接続された部品から信号を受け付けたり,
外部に接続された部品へ信号を出力したりします。
ポートは、入力部、出力部、制御部で構成されています。ではそれぞれの役割を説明しましょう。

入力部は端子から入力された信号を受けつけて、制御部に入力信号として送ります。
この入力部に入力できる信号は“H”か“L”かのデジタル信号です。

出力部は制御部から送られてきた出力信号を端子に出力します。この出力部は
トライステート(スリーステート)バッファとなっています。
トライステートとは、“H”出力か、“L”出力か、“ハイインピーダンス”出力の三つの種類の出力状態を
とることができる回路のことです。

出力部は“H”を出力するPMOSと“L”を出力するNMOSで構成されています。
PMOSだけがONした状態が“H”出力、NMOSだけがONした状態が“L”出力、PMOSとNMOS両方が
OFFした状態が“ハイインピーダンス”出力です。

ちなみに、出力部が“ハイインピーダンス”出力で端子に何も信号を入力していない場合、
入力部で貫通電流が流れ、最悪“H”として検出するか“L”として検出するかわかりません。
これについては後ほど説明します。

トライステートバッファの動作は下記のとおりです。ここでZとは“ハイインピーダンス”出力のことを
意味し、これは出力しない状態、すなわちオープン状態となります。

制御部は入力部からの信号を入力信号として受け付けたり受け付けなかったりします。
また、出力部へ信号を送ったり、出力制御信号で出力部を“ハイインピーダンス”出力にしたりします。
これらの制御はCPUからSFRを介して制御されます。



マイコン設計者がお答えします!技術的問い合わせフォーム